飲食店に入ってランチを食べているとき、隣のテーブルに仕事仲間と思われる二人組の男性がやって来た。彼らは注文を済ませるなり、それぞれの携帯電話を取り出して、無言のままいじり始めた。目の前に対話すべき生身の人間がいるのに、二人ともそれぞれ自分の携帯電話に向かっているのである。
おそらく二人は、昼休みのひとときを一緒に過ごすために二人で飲食店に入ったはずである。話をせずに携帯電話に向かうなら、二人は何のために一緒の時間を過ごしているのだろう。肉体は連れ立っていても、心は互いに別々のところにある。そんなチグハグな光景を、私は静かに見守っていた。
ネットオークションで同じ人が出品している複数の商品に対して入札し、いくつかの商品を落札することができた。出品者の方から今後の取引案内が届いたので、他にも入札している商品があることを伝え、まとめて処理して欲しいとお願いしたところ、
「それでは、他のオークションが終了するまで商品をお取り置きしておきます」
と快諾してくださった。しかし、オークションを早期終了してくださる気配はなかった。
オークションの早期終了とは、例えば今回のように、複数の商品を同じ人が入札している場合、先にいくつかの商品の落札が確定した段階で、れ以外に入札中のオークションを予定よりも早く終了させて、すべての落札を確定させる方法である。
オークションを早期終了させることにより、出品者も落札者も素早く取引に進むことができるのだが、出品者としては、入札中の他のオークションに他の人が高値を付けてくれるチャンスを失ってしまう。
出品者の方が私の入札中の他のオークションを早期終了してくださらなかったということは、他の人からの高値の入札を期待していることになる。
こうした些細な行為の中にも、人間の欲は見え隠れしている。そして、私自身にもまた、オークションを早期終了して欲しいという欲が見え隠れしている。
ブログサービスには、ブロガーのために「ブログネタ」なるサービスが提供されている。しかし、書きたいことがあるからブログを綴るというのに、ブログに書くことがないことを想定してブログサービスがブログネタを提供するというのも変な話である。
無事、Windows Live Writerからの更新に成功した。ところで、最近は、ブログを更新しようと思ってパソコンを立ち上げても、それだけの操作では済まない。メールが届いていれば対処するし、ブログを更新するにもインターネットで調べ物をしたりもする。一つの目的を達成するのに、あちらこちらへと寄り道をして、ようやく最終的な目的を果たすことになる。今はそんな世の中だ。